ラーメン構造
ラーメン構造とは、長方形に組んだ骨組みの、柱と梁との各接合箇所(角部分)を剛接合した構造形式のこと。ラーメンの由来は、ドイツ語で額縁の意味である「Rahmen」からきている。
※剛接合…接合部分が回転しないよう、堅く接合した接合方法。
鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)といった近代建築において、最も一般的な構造形式である。
木造建築の場合は、木材同士を剛接合することが難しいため、ラーメン構造は取り入れにくいとされていた。しかし、現在は工法の進化により、徐々に取り入れられ始めている。
■ラーメン構造の長所
・横揺れの地震や、強風によって建物にかかる水平荷重(横からの力)に耐える、強度の高い建物を造ることができる。
・耐力壁(耐震壁)や筋交い(ブレース)を必要としないため、壁のない空間を造ることができる。ガラス張りの建物や、壁面に大きな開口部を設けた建物も建設可能である。
・間仕切り壁などが必要ないため、リフォーム(改修工事)を行いやすい。
・低層の建物から高層の建物まで、柱の太さを変えることで幅広く対応することができる。
※耐力壁、筋交い…建物の強度を高めるための壁、部材のこと。
■ラーメン構造の短所
・柱と梁の結合によって強度を高めるために、柱と梁が非常に太くなる。そのため、室内における柱・梁の存在感が強くなり、部屋を狭く感じやすい。
※近年は、柱と梁を外壁に突き出す工法(アウトフレーム工法)を用いることで、この短所を克服した建造物も見られる。
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