耐震化率向上に
奥村組は、6月1日、「奥村式増打ち壁耐震補強工法」を開発し、今回、日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得したことを発表した。
また、この新工法を、既に共同住宅や学校などの耐震補強工事に適用したことも明らかにした。
新工法の概要
今回開発した「奥村式増打ち壁耐震補強工法」は、鉄筋コンクリート造の既存壁に、高強度で付着性に優れたポリマーセメントモルタルを吹き付け、壁厚を増すことにより、既存建物の耐震性能を高めるもので、低騒音かつ低振動および工期短縮を実現した。
既存の柱や梁との接合に、接合筋付鋼板をエポキシ樹脂で接着する接着接合方式を採用することで、施工アンカーの打設を大幅に削減。
また、従来工法のように、コンクリートを打設しないため、型枠の組み立て・解体が不要であるほか、付着性に優れたモルタルを使用することで、既存壁の目荒らしも不要だ。
今後の展開
日本では、巨大地震の発生率が高いことから、地震発生時の建物被害を軽減するための耐震化率向上が急務である。
同社は、「省アンカーアウトフレーム耐震補強工法」や「超高強度繊維補強コンクリートブロック工法」を既に実用化。今後は新工法とともに、共同住宅、病院、学校など稼動停止が困難な施設に向け、積極的に提案していく方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
奥村組 プレスリリース
http://www.okumuragumi.co.jp/news/2016/index5.html