戸田建設 「弾性すべり支承用3時間耐火被覆システム」を開発

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戸田建設 「弾性すべり支承用3時間耐火被覆システム」を開発

2016年01月26日 16:30

 

TO-HIS工法の適用範囲拡大に期待

戸田建設は、免震構造に用いる弾性すべり支承用3時間耐火被覆システムを、昭和電線デバイステクノロジー(株)、日本インシュレーション(株)と共同で開発。国土交通大臣認定を取得した。

超高層建築物の中間層免震構造に、同社独自の免震工法である天然ゴム系積層ゴム支承と弾性すべり支承、オイルダンパーを組み合わせたTO-HIS工法が適用可能となった。

耐火被覆システム開発の背景と特長

弾性すべり支承とは、積層ゴム底部の鋼板にすべり材としてフッ素系樹脂板を取り付け、フッ素系樹脂コートすべり板と組み合わせた免震装置。

通常時は建築物の重量を支え、中小地震時には積層ゴム支承と同じく水平方向にゆっくり変形、大地震時にはすべり材がすべり板上をすべって動くことによる摩擦エネルギーで地震力を吸収する。

建物の中間階に免震装置を設置する中間層免震構造では、免震装置にも耐火性能が求められる。しかし、弾性すべり支承用の汎用耐火被覆材がなく、中間階に設置するためには、耐火性能検証法により設計建物全体の火災時の構造安全性を検証する方法が一般的だ。

このため建物ごとに検証が必要で、大臣認定取得までに時間がかかっていた。

その後2時間耐火被覆材も開発されたが、3時間耐火被覆材は部分対応のため、中間免震構造への適用はできなかった。

今回、開発した被覆システムは、弾性すべり支承周辺を耐火パネルで囲い、内部ゴム表面から被覆材裏面までの最小距離を350ミリメートル以上とし、水平材の躯体から持ち出し寸法に制限を設けないことに特徴がある。

また、超高層建築物への昭和電線デバイステクノロジー社製の弾性すべり支承を用いたTO-HIS工法の中間層免震構造は、耐火性能検証法による設計が不要となり、その適用を拡大させることが可能となった。

同社は、新たに開発した同耐火被覆システムを、今年着工する都内の病院に適用する予定で、今後もTO-HIS工法を基礎免震、中間層免震を問わずに幅広く積極的に提案し、社会の安全・安心に貢献するという。

(画像はプレスリリースより)

 

▼外部リンク

戸田建設株式会社 プレスリリース
https://www.toda.co.jp/assets/pdf/20160122.pdf

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