住友林業株式会社のリフォーム専門子会社である住友林業ホームテック株式会社は、建物内部を解体せずに、既存住宅のモルタル外壁を利用して、住まいの耐震強度を高める新たな耐震補強技術(ReFo・Mo・Wall工法)を開発した。
この工法で施工すれば、建物外部の工事のみで、既存外壁をシングル筋かい以上の耐力まで高めることが可能。合わせて、(一財)日本建築防災協会の技術評価も取得した。
地震の多発する日本では建物の耐震化は必須だが、国土交通省の平成25年住宅・土地統計調査によると、日本の持ち家住宅のうち耐震改修が行われたのはわずか 2.1パーセントにすぎないという。
耐震補強には、構造補強のために解体するなど費用負担が大きいことも一因だ。
例えば、建物の一部分のリフォームを行う場合、建物全体のバランスを勘案して補強を行う必要がある。また、構造強度を確保するためには、当初予定しているリフォーム工事の範囲を超えて内部解体を伴う補強工事が必要となることもある。
そこで同社は、既存住宅内部の解体を伴わずに耐震補強工事を可能にする工法を開発。耐震化を進める解決策の一つとして提案する。
既存のモルタル外壁を耐力壁化し耐震補強を行う工法は、木造軸組み 2階建て以下の住宅で、モルタル外壁仕様の建物が対象。シミュレーション物件は、木造軸組2階建て、延べ床面積154.52平方メートル、築年数 10 年~34年以下を想定。
まず外壁側から、土台・柱・横架材部分に、樹脂製不織布を接着し、座金付釘で打ちつけ、次に補強面にネットシートとモルタル剥落防止材を塗りこみ塗装仕上げを行う。
これにより、既存のモルタル外壁そのものを耐力壁化するため、建物内部の解体が不要となり、リフォーム費用の軽減と住みながらのリフォームが可能となる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
住友林業株式会社 プレスリリース
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