新しい木造軸組用摩擦ダンパー
スリーエム ジャパン(3M)株式会社は10月17日、住宅向け木造軸組用の制震ダンパー「3M(TM)木造軸組用摩擦ダンパー(FRダンパー)」を発売する、と発表した。
3M(TM)木造軸組用摩擦ダンパーは、業界で初めて、壁量計算による国土交通大臣認定の最大強度値「壁倍率5倍」を取得。(認定番号:FRM-583)
壁倍率とは、建築基準法で定められた耐力壁の強さを表した数値で、値が大きいほど耐震性能が高い。
壁倍率5倍の耐力壁
新しい摩擦ダンパーは、建物の制震用に開発された摩擦材を、K型のフレームに組み込んだ制震装置(ダンパー)。
地震などにより一定以上の力が加わると、ステンレスの間に固定された摩擦材が上下に滑り、熱に変換することにより建物の揺れを低減する。
壁倍率5倍を取得したことにより、住宅設計プランに耐力壁を組み込んだ耐震設計が可能なため、従来より高い制震性能の住宅が可能となる。
摩擦ダンパーは、従来のゴム系や油圧系のダンパーに比べて温度や速度に対する性能劣化が少なく、鋼材系と比べても疲労による劣化はほとんど差がない。
解析シミュレーションによる試算では、2階の床の地面に対する変形量の比較で、制震装置なしの揺れ幅を100とした場合、地震の揺れを最大70%低減。
延床面積40坪以内の費用は30万円程度
延床面積40坪以内の住宅に設置する場合、1棟あたり設置台数2台の設計価格は、30万円(税抜き)程度。施工費用は別途必要。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
スリーエム ジャパン株式会社
http://www.mmm.co.jp/news/2016/info/20161017.html