高所作業車
高所作業車とは、建設現場などの高所で人が作業を行えるよう、人を乗せて昇降する装置がついた車。人が作業を行う足場となる床(作業床)が常に水平に保たれるよう「作業床平衡装置」や「ジャッキ自動水平装置」といわれる、高所作業車特有の装置がついている。リフト車ともいわれる。
高所作業車は、電気設備の整備や空調のメンテナンス、高層住宅の引越し、広告塔の設置やメンテナンスなど、高所での作業を必要とするさまざまな現場で使われる。屋外で使われる高所作業車が主流だが、重量や動力源に配慮した、屋内用の高所作業車(屋内工事向け高所作業車)も存在する。
高所作業車を運転するためには、労働安全衛生法に基づいた講習の受講や、道路交通法によって指定されている運転免許が必要である。受講すべき講習の種類や、取得すべき運転免許の種類は、運転する高所作業車の大きさと、備え付けられている昇降装置の高度によって異なる。
■高所作業車の定義
高所作業車構造規格により、以下の3項目を満たしたものが高所作業車であると定義されている。
・作業員を乗せた状態で、2m以上の高さまで上昇できる作業床つきの昇降装置・走行装置がついている。
・作業床の昇降に、人力以外の動力が使われている。
・場所を制限せずに自走できる。
■種類
高所作業車は、クレーン(ブーム)の先に作業床としてのバスケット(カゴ)がとりつけられているブーム式高所作業車と、垂直にのみ動くクレーンの先に作業床がついた垂直昇降式高所作業車の2種類がある。
・ブーム式高所作業車…作業床の可動範囲が大きく、機動性を重視する現場でよく使われる。
・垂直昇降式高所作業車…作業床の面積が広く、強度も高いため、大きなものや重いものを運ぶ必要がある現場でよく使われる。
また、高所作業車は、走行方式によっても2種類に大別される。
昇降装置がトラックに備え付けられているものはトラック式高所作業車といわれ、昇降装置に車輪などの走行装置が直接ついているものは自走式高所作業車といわれる。
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