大林組は、7月4日、宇部興産と共同で、コンクリート構造物のリニューアル工事に使用する長期耐久性に優れた補修・補強材料「タフショットクリート(R)」を開発し、実用化したことを発表した。
「タフショットクリート(R)」は、従来のポリマーセメントモルタルとコストは同等で、優れた性能を有するノンポリマーの補修・補強材料だ。
圧縮強度は、一般のポリマーセメントモルタルの2.5倍。圧縮強度を長期的に確保できることから、ポリマーセメントモルタルより少量かつ同じ荷重を負担可能となり、部材のスリム化を実現する。
また、二酸化炭素、塩分、水分が浸透しにくく、中性化、塩害、凍害に対して高い抵抗性を有するため、50年以上の耐久性を確保するほか、ノンポリマーであることから、マクロセル腐食を抑制し、補修後の再劣化も発生しにくい。
さらに、吹き付け工法と左官工法の双方で使用可能。建築構造物など比較的範囲が狭い施工から、桟橋の補修等、広範囲の施工まで対応できるという。
高度成長期に建設、整備された構造物は、供用開始から既に40年を超えた。現在、求められている技術は、これらを補修することで、構造物の耐久性を向上させるとともに、ライフサイクルコストも低減できる技術といわれている。
両社は今後、工期短縮およびライフサイクルコストの低減を図る「タフショットクリート(R)」を積極的に適用し、顧客の負担軽減、社会インフラ等の維持管理に貢献していく方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大林組 プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20160704_1
宇部興産 ホームページ
http://www.ube-ind.co.jp/japanese/index.htm