骨材の品質を向上
芝浦工業大学は、東京テクノと共同で、コンクリート構造物解体時に生じるコンクリート塊(解体コン)から取り出した骨材(再生骨材)に、二酸化炭素(CO2)を吸着させることで、骨材自体の品質向上ができる効果について発表した。
建設工事の増加や解体コン再利用の観点から、再生骨材の普及に注目が集まっているが、十分な品質のある再生骨材を得るには高エネルギー・高コストが壁となって、なかなか普及に至らない現状があるという。
研究概要
研究グループは、コンクリートの炭酸化に着目。中性化促進試験装置内で1週間、骨材にCO2を吸着させ、吸水率・密度をはじめ骨材としての性能を測定した。
骨材の品質は、コンクリート解体時に付着していたモルタルとの隙間が減少することで向上。
さらに、コンクリートにした際の乾燥収縮を抑える効果があること、また特に多くのモルタルを含んだ低品質なものほどCO2吸着率が高く、品質向上の効果が高いことが判明したという。
セメント工場の排煙利用で炭酸化
今回の技術については、2014年3月に東京テクノと共同で特許を出願している。
今後、骨材の炭酸化に、セメント工場の排煙などを利用する技術を確立し、高品質な再生骨材の提供とコンクリート産業界全体のCO2排出量の削減に貢献するかまえだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
芝浦工業大学 プレスリリース
http://www.shibaura-it.ac.jp/news/2014/40140414.html