大林組とサンコーテクノは9月9日、樹脂接着系あと施工アンカーのリニューアル技術を共同開発したと発表した。
新たに開発されたのは、アンカー孔に傷をつけずに既設アンカーを撤去し、同位置にアンカーボルトを打ち込む技術。これにより、孔の開け直しなどの手間を省くとともに、躯体を損傷させない効率的な工法が実現した。
インフラの老朽化が大きな社会問題として取り上げられる中、インフラ構造物の長寿命化対策が急がれている。
インフラ整備に伴い、さまざまな付帯設備を固定するための施工アンカー工法に関しても、効率的かつ安全性の高い技術が求められている。
(画像はプレスリリースより)
安全で効率的なインフラリニューアル技術
あと施工アンカー技術では、老朽化した既設アンカーを引き抜く際に、アンカー孔を傷つけてしまう欠点があった。このため従来施工では、別の位置に新しいアンカーを打設し、改めて固定し直す工法が一般的だ。
しかし、別の位置にアンカー孔を空ける工法では、設備固定用金具の新調や設備自体の位置を移動させるなど、二度手間となるため、非常に効率が悪い。さらに、孔の開け直しによる躯体損傷リスクも高くなる。
新技術では、コンクリートにダメージを与えずに、既設アンカーボルトの撤去が可能であり、これまでと同じ位置に新しいアンカーを打ち込むことがきる。両社では、インフラ構造物のリニューアル工事に最適な工法として、今後、積極的に提案していく方針だ。
▼外部リンク
株式会社大林組、サンコーテクノ株式会社のプレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20140909_01