Hitz日立造船株式会社(大阪市住之江区、社長:古川 実)は、同社のインド現地法人であるHitachi Zosen India Private Limited(ハリヤナ州グルガオン、社長:守谷 英二、以下、HZIND)とISGEC Heavy Engineering Ltd.(同州ヤムナナガル、以下、ISGEC)による共同企業体(以下、HZINDJV)が、インドでインフラ整備事業を手がけるEssel Infraproject Ltd.(以下、Essel社)が発注したマディヤ・ブラデーシュ州ジャバルプル向けごみ焼却発電プラント建設工事を受注したと発表した。
この案件は、ジャバルプルの行政組織のJabalpur Municipal Corporationが、同地区のゴミ処理長期運営事業につき、Essel社の100%出資子会社にあたるEssel Jabalpur Projects Pvt.Ltd.(SPV:special Purpose Vehicle、以下、SPV)にPPP(Public Private Partnership)方式で委託したものだ。
そこで、SPVからごみ焼却発電プラントEPC業務全般を親会社のEssel社が請負い、土建工事を除くEPC工事をHZINDがフルターンキー契約したものだ。
今回受注に至ったのは、2011 年HZIND設立以来、2012年にはEfW(Enegy from Waste)事業専門のハイデラバード支店を開設、HZINDが熱心に営業活動を続けるなど地道な努力のたまものと分析する。
世界400以上の都市プラントの納入実績や、Hitachi Zosen Inova AG(スイス、以下、HZI)がインドのゴミ質に合わせて開発した火格子等を武器に売り込むなど、多国籍企業の強みを活かし相乗効果を発揮したことも受注につながったとの見方だ。
今回の案件では、HZINDJVのパートナーでボイラー事業も手がけるISGEC社が、発電設備の据え付け工事を担当予定だ。ISGEC社とは2009年に技術提携、2012年には同事業での合弁会社設立など、これまで築き上げた実績や友好的な提携関係がある。
発注者側にとって、JV共同企業体として相互補完できることも、委託業者を決める上での判断材料としてプラスの働いたものと思われる。
この発電プラントは、インド、東南アジアや中国など新興国を中心にごみの衛生処理と発電の両面から今後ますますニーズが高まる見込みだ。同社は現地法人やHZIなどと一層の連携強化を図り、シナジー効果をさらに活用していくとする。
同社の長期ビジョン「Hitz 2016 Vision」中の新中期経営計画「Hitz Vision」において、事業のグローバル化および海外拠点網の整備拡充を図る意味で海外現地法人設立をこれまで以上に推進する予定だ。
同時に、「社会インフラ整備と防災」「新興国をはじめとする海外向け事業」を遂行し、新興国を援助する意味からもごみ焼却発電プラントのニーズに積極的に応えていく考えだ。
▼外部リンク
日立造船株式会社 プレスリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2014/04/001204.html
ISGEC Heavy Engineering Ltd.
http://www.isgec.com/
Hitachi Zosen Inova AG
http://www.hz-inova.com/cms/en/home