大型クレーン足場にパレスシート工法を適用
鹿島建設は、3月6日、西武池袋線石神井公園駅の池袋側360m区間の高架化工事をJVにて実施したことを発表した。
これは東京都および西武鉄道による西武池袋線(練馬高野台~大泉学園駅間)連続立体交差事業および同線複々線化事業のひとつで、セメント固化などの地盤改良が不要な「パレスシート工法」により完成させたものだ。
限られた工事用地として地表の柔らかい耕作地を活用しながら進められていたが、この工法を用いることで、現在は元通りの耕作地として復旧しているという。
(画像はプレスリリースより)
パレスシート工法で耕作地を活用
パレスシート工法は、芦森工業と鹿島建設が共同開発した表層安定処理工法。
内部にモルタルが充填された筒状織物(ジャケット)の引張抵抗とモルタルの圧縮抵抗を兼ね備えた格子(補強枠)の高い曲げ剛性を用いながら、地盤をサポートし、沈下を防ぐことができる。
この工事を進めていく上で、事前に数値解析などによる充分な安全性を検証し、パレスシート上に大型クレーンを設置。
作業終了後、パレスシートを撤去することで、再び耕作地として活用できるようになったとしている。
さらなる研究開発を
柔らかい地盤において、パレスシート工法は、セメントを使うことなく進められる有効的な工法であることが確認された。
この工法は地盤の液状化対策にも応用できるとし、今後もインフラ設備や防災対策について研究を進め、開発を促進していきたいとしている。
▼外部リンク
鹿島建設プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/