今回の再入札の概要
築地市場が移転予定の豊洲新市場の建設工事につき、東京都は前回の入札が不調になったことを踏まえて、2013年12月27日に再入札を公告した。この入札は、青果棟、水産中卸売場棟、そして水産卸売場棟の三棟の建設工事に対する一般競争入札で、予定価格につき合計1305億円と400億円以上増えた。増加率は65%にも及ぶ。
また工期に関しては、前回の入札の際に2016年2月末までとしていたところを、今回の入札において2016年3月末と1ヶ月遅らせたが、再入札が成立してもぎりぎりとなる見通しだ。
前回の入札が不調に終わった背景
前回の入札は2013年11月18日に開札され、応募した清水建設JV、大成建設JV、鹿島JVが辞退した。それぞれの入札に一社のみ参加していたため、結果として全ての入札が不調に終わった。こうした入札の不調の背景には、東日本大震災の復旧工事により資材価格や労務費の高騰があり、予定価格では採算が取れないことが背景にあるとみられる。
今回の入札公告の工事概要をみると、各棟の延べ面積が小さくなる、トイレ棟が除外されるなど工事における工程数は減っている。また、入札参加条件も緩和されており、参加企業を広く募る予定である。
豊洲新市場の建設に伴う入札においては、最も予定価格の低かった管理施設棟はすでに69億円で落札されており、この部分は早ければ2014年1月に着工する予定だ。
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