土壌汚染対策法改正施行により、掘削除去・場外処分を抑制し、原位置浄化のニーズが増加
2017年12月7日、西松建設株式会社は、金沢大学と共同で、生分解性キレート剤を用いた重金属等汚染土壌の原位置浄化技術「ソイルフラッシング」(以下、同技術)を開発したと発表した。
2010の年土壌汚染対策法改正施行後、汚染物質がVOCの場合は原位置浄化により対処することが多くなっているが、重金属等の場合は依然として掘削除去に依存している。このため、基準不適合となる件数が比較的多い砒素や鉛等に対する原位置浄化技術の確立が課題となっていた。
重金属等汚染土壌の原位置浄化技術の概要
同技術は、砂質地盤において、井戸を通じてキレート剤を対象土壌に注水して浸漬させ、土壌中の砒素や鉛などの重金属等を抽出して揚水除去できるソイルフラッシングだ。
同技術では、洗浄液として用いるキレート剤が生分解性の水溶性であるため、環境に残留する二次的影響がない。
また、主要設備は、揚水・注水を行う井戸と、遮水するための鋼矢板等の壁や排水処理装置などでシンプルに構成されており、大掛かりな機械設備を必要とせず、地上に建屋がある場合でも、遮水壁と井戸の設置が可能であれば、同技術を適用できる特徴がある。
(画像はプレスリリースより)
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