2017年10月16日、株式会社クボタは、同社が出資・参画する特別目的会社「海老江ウォーターリンク株式会社」が、大阪市との間で「大阪市海老江下水処理場改築更新事業」(以下、同事業)に係る契約を締結し、下水道の水処理施設において全国初となるPFI事業に参画すると発表した。
海老江下水処理場は、1940年に通水を開始した大阪市で最も古い施設で顕著に老朽化しているため、水処理施設を更新するとともに、放流水域の環境保全や合流式下水道改善対策のために、雨天時の汚濁負荷量を削減するなど、高度な放流水質が要求されている。
同事業は、民間の技術力活用を図り、事業実施の効率化を図るために、設計・建設、保全管理業務に係る発注手続きをPFI(Private Finance Initiative、民間資金を活用した社会資本整備)法に基づき進められる。
同事業の水処理方式は、MBR(Membrane Bio-reactor、膜分離活性汚泥法)とA2O法(嫌気・無酸素・好気法)の2方式を併用し、前段に高速ろ過を設置するハイブリッド方式を採用する。
なお、MBRとは、微生物による生物処理と膜による固液分離処理を組み合わせた水処理方法で、A2O法とは、窒素とりんの同時除去を行うために、反応タンクを嫌気槽・無酸素槽・好気槽の3つに分けた水処理方法だ。
同社は主にMBRの保全管理を担うとのこと。
事業期間は、設計・建設期間が2017年9月~2023年5月、性能評価検証期間が2023年6月~2025年5月、保全管理期間が2025年6月~2039年9月で、この度、第Ⅰ期として事業契約が締結された。
また、施設能力は、全体計画では185,000立方メートル/日で、Ⅰ期分は77,000立方メートル/日になる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
クボタ ニュースリリース
http://www.kubota.co.jp/new/2017/17-37j.html