2017年7月12日、清水建設株式会社は、最先端技術を搭載した自律型ロボットと人がコラボしながら工事を進める次世代型生産システム「シミズ スマート サイト」(以下、同システム)を構築したと発表した。
同システムは、建築工事現場の生産性向上、苦渋・反復作業の軽減、検査・管理業務の高効率化を目的に、BIMを核とする情報化施工だ。
すでに、同システムを構成する個々のロボット・建機の適用現場が決まっており、システム全体を適用した高層ビルの竣工までに、ロボットを適用する工種において70%以上の省人化を目指す。
同システムは、ブームを伸縮させて作業半径を調整する水平スライドクレーン、溶接トーチを自在に操る柱溶接ロボット、天井や床材を2本の腕で巧みに施工する多能工ロボットを核とする4種類の水平・垂直搬送ロボットで構成されている。
各ロボットはAIやIoTを駆使し、タブレット操作によりロボット統合管理システムから送信される作業指示に基づき、自己の所在位置を認識しながら現場内を移動し、施工対象物を認識しながら自律的に稼働する。
なお、稼働状況や作業結果は、統合管理システムにリアルタイムに記録・蓄積され、タブレット画面上でいつでも確認できる。
同システムの適用現場では、基礎工事終了後、建物をすっぽり覆う全天候軽量屋根「全天候カバー」を組み立て、その中で躯体工事が進む。
同システムを30階建て、基準床面積3,000平方メートルクラスのビルに適用した場合の省人化の効果は、揚重・搬送作業で75%、2,500人、天井・床施工で75%、2,100人、柱溶接作業で70%、1,150人、計6,000人近くになるという試算結果が出ている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
清水建設 ニュースリリース
http://www.shimz.co.jp/news_release/2017/2017011.html