清水建設株式会社は5月26日、前田建設工業株式会社とのJV(共同企業体)により建設中のベトナム初の地下鉄工事「ホーチミン市都市鉄道1号線CP1B工区」において、ベトナム都市部では初のシールド工事に用いるシールド機の発進式を行った、と発表した。
ホーチミン市都市鉄道1号線工事は、ホーチミン市中心部のベンタンと東北部のスオイティエンを結ぶベトナム初の都市鉄道で総延長は19.7㎞。約902億円を限度とする日本の円借款により建設中。
JVの担当工区は、ホーチミン市都市鉄道1号線総延長19.7㎞のうち、オペラハウス駅舎とバーソン駅舎を含む地下区間・CP1B工区の延長1.74㎞で、受注時の請負金は約246億円である。
2014年8月工事に着手し、地下駅舎、開削トンネルの施工を行ってきた。
延長190mのオペラハウス駅舎の工事は、交通量が多い都市部での大規模掘削工事で、不十分な基礎の歴史的建造物が多く、オペラハウスなどの挙動解析と計測管理を行いつつ、地下4層、深さ27.35mの地下鉄駅を構築中である。
延長240mのバーソン駅舎の工事は、サイゴン川に面した造船所跡地にあるため、河川水の流入を二重のシートパイルの地中連続壁で防ぎ、地下2層、深さ17.29mまでの掘削・躯体工事を施工中である。
今回着手した延長781mの2本のシールドトンネルは、上下線2本を1台のシールド機で掘進する。バーソン駅側から着手し、シールド機がオペラハウス駅に到達し、1本目トンネル掘削が完了するのは2017年9月の予定。
シールド機をオペラハウス駅で解体・搬出し、バーソン駅で組み立て直して、2本目の掘削を2017年12月に開始する予定。2本目のトンネル掘削完了予定は、2018年5月である。
全体工事の完了は、2019年2月を予定しているとのこと。
(画像はプレスリリースより)
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清水建設株式会社のニュースリリース
http://www.shimz.co.jp/news_release/2017/2017009.html