「床衝撃音」の課題を解決
大成建設は、1月31日、技術センター内に集合住宅を模擬した「床衝撃音実験施設」を完成させ、運用を開始したことを発表した。
集合住宅では、上階の居室から発生する「床衝撃音」が問題となることがある。この問題解決のためには、床仕上げ材や天井仕上げ材などの対策が必要であるが、これまでその検証は実際の集合住宅の建設現場で実施されていたという。
新施設の概要
「床衝撃音実験施設」は、鉄筋コンクリート造ラーメン構造とし、実際の集合住宅と同規模で、振動特性の異なる2種類の実験室を併設した。
具体的に、A室の躯体の床には、通常の鉄筋コンクリートスラブを用い、B室には栗本鐵工所と共同開発した振動低減スラブ「T-Silent Slab」を採用。
実際の建物と同様の重量床衝撃音を発生させることで、重量床衝撃音対策工法の開発や対策効果の確認などの検証をスムーズに行うことができるうえ、比較をすることも可能となった。
実験施設をフル活用
同社は、この実験施設を通じ、快適な居住空間の構築を目指す。
また、近年、「固体伝搬音」、すなわち、設備機器や地下鉄軌道などからの振動により発生する騒音も問題となっていることから、同社は今後、この実験施設を、「固体伝搬音」を低減する新工法の開発にも役立てたい考えだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/