レディーミクストコンクリート
レディーミクストコンクリートとは、セメントや骨材などを練り混ぜた段階の、打設前のコンクリート。生コンクリート、生コンともいわれる。
レディーミクストコンクリートは、現在最も使用頻度の高い種類のコンクリートである。工場であらかじめ材料を練り混ぜたものを現場に運ぶため、運搬中に材料が分離しないよう、常に攪拌しながら運搬する必要がある。運搬には、攪拌機能がついたアジテータートラックが用いられる。
レディーミクストコンクリートの材料は、セメント、水、骨材(砂利や砂など)、混和材である。これらの配合は、コンクリートを打ち込む場所や規模によって異なる。
レディーミクストコンクリートには、型に流し込む過程で型の隅々までいきわたる柔らかさ(流動性)と、固めた後の強度が同時に求められる。
レディーミクストコンクリートの品質は、「強度・スランプ・空気量・塩化物含有量」の4つの指標によって測定される。
・強度
試験用にレディーミクストコンクリートを固めて作ったコンクリートに、上下から圧力をかける。どこまで圧力をかけるとひび割れが起きるかを測定する。
・スランプ
スランプとは、コンクリートの流動性を示す値である。スランプコーンといわれるカップにレディーミクストコンクリートを詰める「スランプ試験」によって判断する。逆さまにしてコップを引き抜いた際に、生コンクリートの高さがどれだけ下がるかを計測し、その差が15cm~18cmほどであれば、流動性の高い良質なレディーミクストコンクリートである。
スランプ値がそれよりも大きいと凝固後の強度が低い危険性があり、スランプ値が低ければ流動性に問題があると判断される。
・空気量
レディーミクストコンクリートに含まれる気泡量を計測する。全体の3~6%程度が基準値とされ、それよりも多い場合は圧縮強度が低下してしまう。
・塩化物含有量
レディーミクストコンクリートに含まれる塩分量。塩分量が多いと、コンクリートと鉄筋を合わせた時に鉄筋の錆を誘発させてしまう。原則として、1立方メートルにつき0.3kgよりも多い塩分を含んでいるレディーミクストコンクリートは出荷できない。
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