PKSとEFBを混焼して発電
太平洋セメントは、7月29日、イーレックスとの共同出資により、岩手県大船渡市の太平洋セメント大船渡工場内に、新会社を設立し、木質バイオマスによる電力卸事業を開始することを発表した。
なお、この事業で使用する主なバイオマス燃料は、パーム椰子殻(PKS)の予定だが、同社は、これまでパームオイル搾油工程で廃棄されていたパーム空果房(EFB)にも着目。双方を混焼することで、安定的な操業を目指したい考えである。
プロジェクトの概要
この事業は、大船渡市赤崎町にある太平洋セメント大船渡工場敷地内に、新会社が国内最大規模の発電設備を建設し、「再生可能エネルギー固定価格買取制度」を利用して電力卸事業を行うものである。
発電設備には、循環流動層ボイラ、再熱式蒸気タービンを採用。発電出力は75MW、年間発電電力量は、一般家庭の約11万世帯分の電力消費量に相当する約48万MWh、年間CO2削減量は、約28万5,000トンを見込み、発電した電力は、新発電所の完成後、20年間にわたって、全量イーレックスに売却していく計画だ。
東北復興に貢献
今回のプロジェクト遂行による総事業費は、235億円。
同社は、この事業を通じ、新会社従業員の雇用を創出することで、東北復興と地域経済の活性化につなげるとともに、今後も環境に優しい再生可能エネルギーの普及に貢献していく方針である。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
太平洋セメント プレスリリース
http://www.taiheiyo-cement.co.jp/news/
イーレックス ホームページ
https://www.erex.co.jp/