約7デシベル低減を実現
フジタは、6月24日、トンネル発破に伴う超低周波音の低減システム「ドラムサイレンサー」を開発し、国道115号円渕トンネル工事でその有効性を確認したことを発表した。
同社は、トンネル坑内に200体の「ドラムサイレンサー」を設置。20ヘルツ以下の超低周波音を、最大約7デシベル低減できたとされる。
システム概要
「ドラムサイレンサー」は、小型かつ軽量で、耐久性にも優れた再生オープンヘッドドラム缶仕様の吸音装置。防音扉では遮ることが難しい10~20ヘルツの超低周波音を、トンネル内部で抑制させることが可能だ。
具体的には、天板部分にスリット開口を設け、内部に共鳴箱を組み込む構造。開口から取り込まれた音波は、共鳴箱内の空気を激しく振動させ、熱エネルギーに変換させることができる。
また、天板の開口面積や、共鳴箱の形状を変更することで吸音特性を調整でき、坑口防音扉の遮音性能に合わせることで、さらに効果を発揮するという。
環境に配慮した取り組みを推進
超低周波音は、人間の耳には聞こえないものの、建物の窓ガラスや建具を振動させてしまうことがある。
同社は今後も、周辺環境に配慮した取り組みを推進するとともに、再生資源を活用した「ドラムサイレンサー」を、発破掘削トンネル現場に積極的に採用していく考えだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
フジタ プレスリリース
http://www.daiwahouse.com/about/release/group/
フジタ ホームページ
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