5月20日、日立製作所の子会社で英国にある原子力発電事業開発会社のホライズン社(Horizon Nuclear Power Limited)は、英国アングルシー島ウィルヴァ・ニューウィッドで進行中の原子力発電所の新規建設プロジェクトに関し、契約締結までのエンジニアリング業務を遂行するサプライヤーに国際的なコンソーシアム、メンター・ニューウィッドを指名した。
指名を獲得したメンター・ニューウィッド社は、日立の子会社で約50年にわたり20基以上の沸騰水型原子炉プラントに携わってきたHNE(Hitachi Nuclear Energy Europe, Ltd.)と、多数の原子力発電所での建設経験が豊富で、インフラ施設の建設を請け負う米国の建設会社ベクテル。
さらに高い専門知識と、プラントエンジニアリングのパイオニアとしてグローバル市場で豊富なEPC実績を持つ日揮の3社で構成される。なお、社名はウェールズ語で「新しいベンチャー」を意味する。
このプロジェクトを立ち上げたホライズン社は、グロスターに本部を置くイギリスの電力企業で、新たな原子力発電所の建設を目的として2009年に設立された。しかし2012年11月、日立製作所に買収されている。
同社が計画している5,400メガワット級以上の原子力発電所は、今回のアングルシー島ウィルヴァとサウスグロスターシャー州オールドベリー・オン・セヴァーンとなっている。
ホライズン社のCEO ダンカン・ホーソーンは、「このプロジェクトが英国におけるエネルギーギャップを埋めるとともに、今後数十年にわたり北ウェールズの地域経済を牽引するのに不可欠である。」と述べ、プロジェクトへの期待を滲ませた。
なお、先行エンジニアリング契約のもと、3年間にわたり本プロジェクトの支援をしてきた日立GEニュークリア・エナジーは、HNEとの請負契約を締結。改良型沸騰軽水炉技術を提供する。並行してサイトの開発も進んでおり、英国における改良型沸騰軽水炉の炉型認証評価も2017年末に完了する予定。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日立製作所 ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/05/0520.html