株式会社大林組は、ラティス・テクノロジー株式会社の協力を得て、顧客の建物維持管理業務を支援する、BIM(Building Information Modeling)を活用した管理ツール「BIMobile」を開発した。
これは、XVL技術を用いて軽量化したBIMの3Dモデルと、それにひも付いた属性情報をタブレットに表示可能で、写真や点検記録などの情報も入力できるツールだ。
これまで、建物の維持管理には、竣工時の最終図面や設備機器の取り扱い説明書など必要な書類が膨大で、携帯性や、参照したい情報の取り出しに課題があった。
また、建設業での設計や施工管理で活用が進んでいるBIMの活用にも期待されるが、BIM専用ソフトの操作の習得や、データ容量が大きくタブレットで表示しにくい、タブレットから情報を更新できないなど使い勝手も悪かった。
同社は、自社で設計・施工を行う全プロジェクト、また、他社が設計する約8割の施工において、BIMを活用。
このBIMを、維持管理業務向けに軽量化した3Dモデルを作成。BIMのさまざまな属性情報を携帯タブレット用にデータベース化し、3Dモデルと属性情報を連携させ一貫利用できるようにした。
点検業務にタブレットを携帯することで、3Dモデルを参照しながら、対象となる構造躯体、仕上げ、建具、設備機器などの、仕様、材質、基本性能やメーカーなどの情報を検索したり、図面や取り扱い説明書などのを閲覧したり、過去の点検記録や不具合記録を参照したりできる。
また、設定項目に沿った点検、メモやタブレットのカメラで撮影した写真を関連付けることも可能で、点検業務の効率を向上させる。
点検記録などの追加情報はサーバーに保存。追加情報はEXCELのファイル形式で、必要な情報の追加や削除、点検項目の設定や追加などの操作に専門的な知識を必要としない。
EXCELファイルに蓄積された点検記録などは、EXCELの機能を活用することで、短時間で任意書式の報告書として出力できる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社大林組 プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20160418_1