高強度で流動性が高く自己収縮ひずみも低減
三井住友建設株式会社は、東京大学の野口貴文教授と共同で、新たに設計基準強度220N/平方メートルの超高強度コンクリート開発。
産業副産物を用いてCO2排出量を削減し、強度および流動性が高く、自己収縮も低減した。
さらに、SMCプレコン株式会社と共同で、「建築構造部材プレキャストコンクリート製品に用いるコンクリートの生産技術証明」も取得。設計基準強度を上回ることが証明された。
同社は、これを超高層住宅から橋梁をはじめとした土木工事まで、幅広い適用を推進していくという。
高強度コンクリートの課題解決
これまで、高強度コンクリートには、現場打設およびプレキャスト工法による品質管理手法を確立してきたが、自己収縮によるひび割れや、環境負荷が高いこと、加熱養生が必須で現場打設工法への対応が難しいこと、流動性が低いため、過密に配筋された箇所への充填が困難なことなどの課題があった。
そこで、同社は超高強度コンクリートについて、産業副産物を使用した低環境負荷型コンクリートの技術開発に取り組む。
新コンクリートの特長
自己収縮ひずみは、従来の2割~3割に低減。200N/平方メートル級で比較すると、CO2の排出量は、従来よりも約4割削減可能。
また、蒸気養生をしなくても、断熱材で被覆して養生すれば、約250N/平方メートルの強度を得られ、現場打設工法にも対応可能。さらに、一般的なプレキャスト工場の設備で蒸気養生すれば、270N/平方メートル以上の強度を得られる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
三井住友建設株式会社 プレスリリース
http://www.smcon.co.jp/