丸紅とエルスウェディ・エレクトリック社は、3月2日にエジプト電力公社との間で、エジプト国内における、火力発電所建設の実現可能性調査に関する覚書に調印した。エジプト電力公社の正式名称は、Egyptian Electricity Holding Companyで1976年設立。
この覚書では、マトロー県地中海沿岸部における高効率の超々臨界石炭焚き火力発電所の新設に向け、丸紅とエルスウェディ・エレクトリック社が共同で実現可能性調査を行うことになる。
この度調査を実施する丸紅は、1960年代から海外電力設備の納入や建設に着手してきた。日系・欧米メーカーと協調し、プロジェクト一括取りまとめを成約してきた。EPC(設備・プラントの一括納入請負)契約者として、高い実績を誇っている。
共同で取組むエルスウェディ・エレクトリック社は、同名のエルスウェディ氏が1938年に設立。エジプトに本拠を置く大手電線やケーブルの会社である。後に欧州のIskra社を買収、メーター事業を取り込み拡大。両社とも、それぞれの分野でノウハウが確立されており、最強のタッグと言える。
アラブ諸国の中で、エジプトは原油生産量がもっとも少ない。産出された石油は、すべて国内で消費、天然ガスにおいても同様のことが言える。天然資源が乏しいため、エジプト政府は、電源構成の多様化を図るべく、2022年までに12.5ギガワット相当の石炭焚き火力発電所の導入を目標としている。
なお丸紅は、海外発電EPCの実績として100ギガワットを有しており、その内の40ギガワットを石炭焚き火力発電所が占めている。今回もその知見及びノウハウを活かし、エジプトにおけるインフラの発展に貢献していく構えである。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
丸紅 ニュースリリース
http://www.marubeni.co.jp/news/2016/release/00013.html