新排熱発電設備が完成
宇部興産は、1月7日、福岡県京都郡に位置する、苅田セメント工場の排熱発電設備が完成し、1月より本格稼働したことを発表した。
同社は、他に2カ所のセメント工場を所有しているが、両工場は、いずれも自家発電所から電力供給を受けている。しかし、苅田セメント工場の電力自給率は、約10%と低く、使用電力の大半を購入していたことから、電力の安定確保とコスト削減が課題として挙げられていた。
新排熱発電設備の概要
今回完成した排熱発電設備の発電能力は、12,650kW。セメント製造工程にて排出される熱を利用した発電方式を取り入れた。
具体的には、石灰石等の原料をキルンに投入(焼成)する前工程である、原料を余熱するためのプレヒーター及び、完成したクリンカーを急冷するためのクリンカークーラーの排熱を利用して発電するという。
コスト削減と環境配慮
苅田セメント工場は、1964年に操業を開始し、クリンカー生産能力は、160万トンを誇る。
同工場では、今回の高効率な排熱発電を投入し、発電した電力をすべて工場内で利用することで、エネルギー原単位は約15%改善、エネルギー起源CO2排出量も年間約5万トン、これまでと比べて約10%削減可能となる見込みで、電力自給率は約40%向上を目指すかまえだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
宇部興産 ニュースリリース
http://www.ube-ind.co.jp/japanese/news/2015/