日立造船は、12月22日、高輝度光科学研究センター(以下、JASRI)と、制御フレームワーク「MADOCA II」を、ごみ焼却発電プラントのビッグデータ管理に適用するため、共同研究・開発を開始したことを発表した。
なお、現在同社では、国内プラントにおける最適運転管理を目指し、従来の遠隔監視・管理から遠隔操作・運転自動化に向けた取り組みを進めているところである。
MADOCA IIは、世界最大級の大型放射光施設SPring-8を安定的に運転するためにJASRIが開発したシステムで、データベース基幹部は、わずか12台のエントリークラスのサーバー計算機で構成されている。
これまでのような、1台の高性能サーバー計算機でデータ収集する方式と比べ、100倍の性能を有し、1秒間に100万点以上のデータを収集することが可能だ。
なお、SPring-8の年間約5,000時間にも及ぶ運転に関しては、MADOCA IIが原因による運転停止はなく、常に安定した動作をすることが確認されており、今回の開発はMADOCA IIの産業利用に向けた初めての取り組みとなる。
日立造船は、将来的には、運転員の判断を必要としないごみ焼却発電プラントの設計を行いたい考えだ。
今後、MADOCA IIを活用した、数万点の大容量のデータを高速に収集できる技術の開発を行い、来年度中のデータシステム移管を目指す予定である。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日立造船 プレスリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2015/
高輝度光科学研究センター ホームページ
http://www.jasri.jp/