今月1日より、3Dプリンターの製造・販売、さらに3Dプリンター出力サービスで実績を上げているムトーエンジニアリングが、ハウスメーカー、中小工務店、建築事務所向けに3Dプリンターによる建築模型の提供を開始する。
現在、同社は「石膏タイプ」ならびに高精細プラスチックを用いた「樹脂タイプ」による出力サービスを行っている。今回は「FDM方式による出力サービス」で、注文住宅における建築模型をより安価で提供する。
注文住宅の場合、施主と施工主の間で綿密な打ち合わせを要する。しかし、施主は専門家ではないので、施工主と違い図面だけではイメージが沸きにくい。そのギャップを埋めるために考案されたのが、この「FDM方式による出力サービス」である。
この「FDM建築模型」出力サービスは、紙図面から模型を作るため、CADデータやSTLデータが必要ない。さらに石膏フルカラー造形で、フィラメント(PLA/ABS)色は、白・赤・黒・青・蛍光緑・蛍光オレンジ・透明・黄・グレー・紫などがあり、他にカッパー(銅)・ブロンズ(青銅)・ブラス(真鍮)など多彩。
下図の写真のように、より実物に近い模型のため、施工完成後の自宅をイメージしやすい。価格は、住宅モデルの50分の1、75分の1、100分の1サイズで、2万円から5万円程度(材料使用量とデータ作成工数、税別)で、個別見積もり。オプションサービスとして、研磨や塗装にも応じる。
2014年の3Dプリンター本体の出荷台数は9,927台で、前年比成長率157.1パーセントである。そして、ベンダー別シェアでは、デスクトップ3Dプリンターの第1位がXYZプリンティング、第2位がストラタシス、第3位がムトーエンジニアリングとなっている。
同社は、今回の「FDM建築模型」出力サービスで攻勢を強め、3Dプリンター事業をさらに拡張したいねらいだ。現在行っている石膏フルカラー造形、精密樹脂造形も加え、年間1億円の受注を目指す。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
ムトーエンジニアリング プレスリリース
http://www.mutoheng.com/info/info9.pdf