住友電工、電力消費を2/3以下に抑えた下水処理用モジュールを開発

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住友電工、電力消費を2/3以下に抑えた下水処理用モジュールを開発

2015年09月10日 18:00

柔軟なPTFEを素材に使い、省エネを実現

住友電工は9月8日、下水などの排水処理が低コストで実現する膜モジュールを開発したと発表した。

新たに開発されたのは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)中空糸膜を使った「膜分離活性汚泥処理」用の大型モジュール。膜が揺れやすいように、柔軟性をもたせたのが最大の特徴だ。

膜振動時の消費エネルギーがこれまでの3分の2以下に

膜分離活性汚泥処理は、水処理時に活性汚泥槽に膜を沈めてろ過するが、目詰まり防止などのために空気にさらして膜を振動させ、洗浄する必要がある。

しかし、膜を振動させるためには多大な電気エネルギーを消費するため、維持コストの負担が大きいという問題があった。

そこで住友電工は膜の振動時の消費エネルギーを抑えるために、柔軟性が高く、膜が汚れにくいPTFEを素材に用いたモジュールを開発した。

単一素材で作られた中空糸膜としては、他の素材のものと比べて8~10倍の強度を誇る。柔軟性にも優れるため、通常は最大2メートルとされる膜の長さを3メートルに伸ばすことに成功。振幅を大きくすることにより、膜洗浄力も向上させた。

また、膜を高密度に配置しており、膜モジュール1台あたりのろ過面積も、最大で約60平方メートルまで拡大した。

これらの結果、膜振動時に必要な電気エネルギーをこれまでの3分の2以下に抑えるとともに、設置面積のコンパクト化にも成功。導入費用の低減が期待できる。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

住友電気工業株式会社のプレスリリース
http://www.sei.co.jp/company/press/2015/09/prs073.html

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