産学官連携活動の進展に寄与
国土交通省は、8月18日、産学官連携功労者表彰における「国土交通大臣賞」の受賞者を決定したことを明らかにした。
なお、今回受賞した対象技術は、「巨大災害による膨大な廃棄物 世界初の大規模リサイクル利用」。受賞者は、宮城県 環境生活部 参与(当時)松崎氏など3名である。
主な技術概要
東日本大震災により、石巻ブロックでは110年分に値する廃棄物が発生。しかし、石巻ブロックにはこの量を受け入れる最終処分場がないため、鹿島建設など9社で構成する特定共同企業体で災害廃棄物のリサイクルを実施した。
焼却灰のリサイクルには、造粒固化処理を実施。焼却主灰にセメントを加え、有害な重金属の溶出を抑制する薬剤を添加して撹拌することで、土木・埋め立て資材として活用できる造粒固化物を製造したという。
今回の造粒固化技術は、焼却灰の有効利用の切り札。廃棄物の焼却灰の有効利用に資する革新的技術であり、発災後わずか3年で処理を完了、リサイクル率も85%を達成できた。
優れた成功事例等を称賛
「国土交通大臣賞」は、平成20年度に創設。国土交通分野における科学技術の振興の視点から、産学官連携活動の推進に多大な貢献が認められた者に授与されるという。
なお、表彰式は8月28日(金)、東京ビッグサイトにて開催される予定だ。
(画像は報道発表資料別紙より)
▼外部リンク
国土交通省 報道発表資料
http://www.mlit.go.jp/report/press/