太平洋セメントは、広大な太平洋を囲むようにアメリカ西海岸、中国、そして東南アジアへと事業を展開。現在、米国ではカリフォルニア州とアリゾナ州の2工場でセメントを生産している。その米国に設立された子会社は、太平洋セメントのグループネットワークを駆使して、三国間貿易も積極的に展開している。
同社の連結子会社であるCalPortland Company(以下 CPC社)とMartin Marietta Materials,Inc.及びそのグループ会社(以下 併せてMMグループ)の間で、MMグループのカリフォルニアにおけるセメント事業用資産をCPC社が買収することで合意した。2015年度第2四半期中の買収完了を目指している。
CPC社が、MMグループを買収する概要は以下の通り。
買収資産:
(1)セメントプラント:オログランデ工場
(2)セメントターミナル:2ケ所(ストックトン、サンディエゴ)
買収金額:420百万ドル 連結純資産;4,352百万ドル
連結総資産;7,464百万ドル
海外セメント事業では、環太平洋地域に於いて一定の事業規模(セメント生産能力)を獲得していくと共に、既存事業の収益基盤強化、海外物流ネットワークを活かしたトレーディング事業の推進、同地域におけるプレゼンスの維持、向上を図ることが目的にある。
また、この買収により、CPC社が保有しているコルトン工場の生産中止によって縮小したセメント生産能力を回復することが出来る。さらに、カリフォルニア州、アリゾナ州およびネバダ州におけるセメント需要増に対応可能な供給体制の構築を図ることも可能である。
MMグループが保有しているカリフォルニア州のセメント工場は、大需要地であるロサンゼルスに近い。そのため、同社が保有する2つのセメント工場を含めた物流及び生産の最適化を図り、物流費低減と生産最適化効果を見込んでいる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
太平洋セメント ニュースリリース
http://www.taiheiyo-cement.co.jp/news/news/pdf/150804.pdf