株式会社竹中工務店は、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)プロジェクトにて共同開発した、ECMR(エネルギー・CO2・ミニマム)セメントを、日本で初めて、大阪市内のプロジェクトにおいて地下基礎の一部に使用した。
ECMRセメントを使用すれば、普通コンクリートよりも146t-CO2の削減率6割が期待できる。
コンクリートの主な材料であるセメントは、製造時に原料を高温で焼成するため、多くのエネルギーを必要で大量のCO2が発生。セメントの製造にかかるCO2排出量は国内全体の3%強に達する。
ECMRセメントは鉄鋼製造の副産物である高炉スラグを大量に混合したセメント。これを使用したコンクリートは、材料製造時のエネルギー消費量とCO2排出量を大幅に削減可能だ。
従来、高炉スラグの微粉末の含有率を高めると、生コンクリートの運搬中に流動性が低下しやすい、強度の発現が遅いなどの課題があった。今回のNEDOプロジェクトでは、新たな混和剤の開発や、材料成分・構成の最適化などでこの課題を解決し、環境負荷のさらなる低減と品質確保の両立を可能にした。
また、同コンクリートの実用化に当たり、一般財団法人日本建築総合試験所による建築技術認証も取得した。
同社は、今後も環境負荷の低減や建物のライフサイクルCO2の削減に向けた取り組みの一つとして同セメントの適用を推進し社会に貢献するという。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社竹中工務店 プレスリリース
http://www.takenaka.co.jp/
NEDOプロジェクト 過去のプレスリリース
http://www.takenaka.co.jp/