基幹となる水道管の耐震化率わずか34.8%
厚生労働省は12月25日、全国の水道施設の耐震化状況を調査した結果を公表した。
調査結果から、水道施設の耐震化があまり進んでいないことがわかった。基幹となる水道管の耐震適合率は34.8%、浄水施設の耐震化率は22.1%、配水池の耐震化率は47.1%にとどまっており、厚生労働省では、水道事業者に対して技術支援や財政的支援を行い、耐震化の促進を促す方針だ。
水道施設の耐震化については、平成34年度末までに、基幹水道管路の耐震適合率を50%以上に引き上げる目標を掲げている。
耐震化の達成度に地域差
耐震化の進み具合を見ると、導水管や送水管など基幹となる水道管路の耐震適合率は、昨年度の33.5%から1.3ポイントしか上昇していない。
地域によって耐震化の進行度に開きがあり、神奈川県の62.5%や愛知県の53.5%に比べ、長崎県の21.8%、和歌山県では22.1%など、低い水準に留まっている地域もある。
浄水施設の耐震化の進行も思わしくない。昨年度の21.4%から、わずか0.7ポイントの上昇にとどまっている。
浄水施設の耐震化は、施設全体の建て替え時に実施されるケースが大半であるため、耐震化がなかなか進まないのが現状だ。
これに比べて改修が行いやすい配水池では比較的耐震化工事が進んでおり、昨年度の44.5%から2.6ポイント上昇した。
(画像は、厚生労働省の報道発表資料より)
▼外部リンク
厚生労働省の報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000069235.html