躯体目荒らし工法に工夫
飛島建設と東亜建設工業は11月20日、環境に配慮した耐震補強を行う「ブラストキー工法」を開発したと発表した。
新たに開発されたのは、低騒音・低振動・低粉塵の躯体目荒らし工法。東洋大学理工学部建築学科 准教授・香取慶一氏の協力を得て開発されたもので、10月に日本建築総合試験所より建築技術性能証明を取得した。
建築物の耐震補強は、既存建物と補強部材を関節接合部によって一体化させる工法が一般的だ。
補強部材との結合強度を高めるため、既存の建物に「目荒し」作業を行う際に、ピックハンマーで躯体面に凹凸を作る「チッピング工法」が用いられている。
チッピング工法は、ピックハンマーによって既存躯体に打撃を与えることから振動や騒音が発生し、さらには多くの粉塵も生じる。このため、周辺環境の悪化を招くという課題があった。
施工費用は20%ダウン
そこで開発されたのが、周辺環境に配慮した「ブラストキー工法」である。
ブラストキー工法の目荒らしには、湿式コアドリルを用いるため、既存躯体面に打撃を与えずに一体化の補強が可能だ。施工時の低振動・低騒音、低粉塵に加え、あと施工アンカーの数量を10%~30%まで削減させた。
これにより、施工コストを約20%ダウンさせることが可能となる。今後は「ブラストキー工法」の受注強化を目指し、積極的な営業展開を行う方針だ。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
飛島建設株式会社、東亜建設工業建株式会社のニュースリリース
https://www.tobishima.co.jp/news/news141120.html