EUR認証を取得
三菱重工業は、10月27日、欧州電力要求(EUR)に対する適合性審査を申請していた世界最大級(170万kW)の第3世代プラス炉である加圧水型(PWR)原子力発電プラント「EU-APWR」が、EURの認証を取得したことを発表した。
なお、「EU-APWR」は、欧州各国の規制や顧客のニーズを反映させた最新型で、日本国内向けに準備を進めてきた改良型PWRをベースに開発されたという。
(画像はホームページより)
EUR認証の経緯
EURは、原子力発電を行う欧州の電力会社16社が各国の規制要求や運転経験をもとに定めた要求を20章・約5,000項目にとりまとめたものだ。
約2年間にわたり、同社が提出した「EU-APWR」基本設計図書(約70図書)と補足説明図書(約200図書)をもとに、その安全性や運転性能等がEUR要求に適合しているかを審査。
今回、欧州市場に受け入れ可能と認められたことで、欧州の大型原子炉市場へ参入する基盤が整ったとされる。
大型原子炉の積極営業を展開
三菱重工業はPWRの設計・製造からアフターサービスまでの一貫した事業体制が強み。今回のように日本メーカーがEUR認証を取得するのは同社が初めてである。
同社はこれからも、世界最高レベルの安全性と優れた運転性能を有する大型原子炉の営業展開を積極的に行うかまえだ。
▼外部リンク
三菱重工業 ニュースリリース
http://www.mhi.co.jp/news/story/1410275586.html