「ブレーキダンパー」を橋梁分野へ
株式会社大林組は「ブレーキダンパー」を、橋梁分野へも展開していくと発表した。ブレーキダンパーは自動車のブレーキを応用して、ステンレス板とブレーキ材を使用。摩擦力でエネルギーを吸収する制振システムだ。
大林組は1990年代の後半から開発に着手。様々な要求性能に応じられるように全4タイプの装置の実用化を行い、建築分野の新築工事や耐震補強工事での適用実績を上げている。
(画像はプレスリリースより)
耐震性も高い
ブレーキダンパーの高性能で低コストというメリットを橋梁分野にも活かすために、屋外使用に求められる耐久性や耐候性を確保。大規模構造用に減衰力や可動幅を増大し、2種類のブレーキダンパーを開発した。
このシステムであれば仕組みが簡単であり、高価な部材を使用することもないため、同じ性能のオイルダンパーなどと比べるとコストを削減できる。
さらに繰り返しの作動であっても損傷しないため、大地震が起きた後でも交換の必要がない。
現在は交通インフラの耐震対策が注目されており、道路橋梁についても新設橋梁の耐震性能高度化や既設橋梁の耐震補強が進められている。また制震構造は、耐震構造や免震構造に加わる第3の構造として注目されている。
▼外部リンク
株式会社大林組 プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20140826_01