蝶々形のブロックで耐震を
竹中工務店は、7月31日、RC造(鉄筋コンクリート造)建物に蝶々形のブロックを積み上げて耐震補強壁を築く「エストンブロック工法」を開発したことを発表した。
なお、この工法については日本ERIの構造性能評価を7月に取得。今後もホテル、商業施設などの耐震補強工事に適用されていく計画だ。
(画像はニュースリリースより)
「エストンブロック工法」の概要
この工法は、補強壁の設置場所に、軽量な小型プレキャストブロックを搬入し、組み上げるだけの工法であり、建物を稼働させながら工事を行うことが可能だ。
ブロックの形状を蝶々形としたことで、効果的に地震力を伝達でき、横にスライドすることもないため、従来不可欠だった横の配筋も不要となった。
さらに、デザイン性も特長のひとつ。蝶々形ブロックには色をつけることができるため、人の眼にふれる場所に耐震壁を設置することができる。
適用件数増加を見込む
竹中工務店では、東京都港区の「MSCセンタービル」に、建物を稼働させながら約6,000個のブロックを使用し、一部に開口を有する壁を増設している。
同社は、この「エストンブロック工法」を、耐震改修が急がれるホテルや病院、オフィスビル、工場に最適だとし、特に施工時間帯に制約がある場合に効果的だと位置づけている。
▼外部リンク
竹中工務店・ニュースリリース
http://www.takenaka.co.jp/news/2014/07/05/index.html