浮体式原油生産・貯蔵・積出設備の船体建造工
株式会社IHIはBW Offshoreグループから、「浮体式原油生産・貯蔵・積出設備(FPSO:Floating Production Storage and Offloading Unit)の船体建造工事」を受注した。
工事を行う範囲としては、船殻、居住区、係留設備などがある。当社愛知工場で建造を行い、BW Offshore社がプラントモジュールの搭載工事を行う。
(画像は株式会社IHIより)
高度な技術を求められる
FPSOはBW Offshore社からPremier Oilに貸し出され、2017年の中頃には運用を開始する予定となっている。
運用は北海で行うのだが、厳しい海象条件であるため決して楽ではない。そのため技術的な要求仕様については、一般的な場合と比較すると非常に高い。
それだけでなく洋上の浮体設備は、10年以上という長い間ドックでのメンテナンスや修理を行うということは難しい。そのためより高い安全基準を設けるということと,信頼性が必要だ。
またFPSOの場合は洋上で石油の精製を行うため、デッキ上にプラント設備を搭載する。そのためにも船舶とプラントの両方の技術的要件を満足させなければいけない。
愛知工場ではここ数年海洋構造物の受注実績が増加しているため、今回の案件のような高度な技術を求められる場合でも対応が可能だ。
株式会社IHIは今後も、海洋分野でのノウハウを蓄積できると考えており、その経験を生かして海洋エネルギー分野の事業拡大を目指していく。
▼外部リンク
株式会社IHI プレスリリース
http://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2014/press/