ブラジル国営石油会社がブラジルの沖合で展開している油田開発プロジェクトがある。今回のプロジェクトではブラジル沖合の海底盆地の海底下3,000m~4,000mにあるプレソルから原油を産出するというものだ。
このプロジェクトの中でJFEスチール株式会社は、ケーシングパイプ用油井管『JFE−UHP−17CR−110』を、株式会社メタルワンと共に受注、出荷を行った。
(画像はプレスリリースより)
ケーシングパイプとは、石油やガス井の掘削作業を行う時に、油井管を外圧から守る強固な鋼管であり、地中に埋設する。
なお『JFE−UHP−17CR−110』の受注は今回が初。知多製造所で製造し出荷した。
これまで世界中にある油田やガス田開発プロジェクトへの高級鋼管の供給実績があり、それを支えている鋼管製造技術と品質への高い信頼性に定評がある。
JFEスチールの鋼管は、配管用、構造用、土木建築用として様々な分野で利用されている。そのうえ過酷な環境でも耐えることができる高機能な油井管などを製造しており世界中でエネルギー産業を支えている。
プレソルトは高腐食の環境であるため、これまでは二相系ステンレス鋼という超高級材を使用することが多かった。
二相系ステンレス鋼というのは、高クロムにニッケルを添加してオーステナイトとフェライトの二相組織とした強度や耐食性が高いステンレスのことだ。
『JFE−UHP−17CR−110』は、二相系ステンレス鋼よりもさらに耐腐食性を高めた鋼材であり、二相系ステンレス鋼と比較するとコスト面だけでなく時間を短縮して製造できるため納期面でもメリットがある。
1953年創立。
ブラジルの国営エネルギー会社で、南半球最大の規模を誇る事業会社。
本社 :ブラジル/リオデジャネイロ
売上高:約1,414億米ドル−2013年
純利益:約108億米ドル−2013年
(ニュースリリースより引用)
▼外部リンク
JFEスチール株式会社 ニュースリリース
http://www.jfe-steel.co.jp/release/2014/06/140603.html