国土交通省は5月1日、「既存の大規模盛土造成地の滑動崩落対策の進捗状況」を、4月1日時点でのデータに更新し、改めて公表した。
国土交通省では、宅地防災事業として「大規模盛土造成地の滑動崩落対策」を進めている。
“谷埋め”や“傾斜地盤に腹付け”して造成された大規模盛土造成地では、大地震が発生した際に崖崩れ、土砂災害が心配される。地滑りによる宅地被害を防ぐために、滑動崩落防止工事に一刻でも早く取り組む必要がある。
そこで、全国の地方公共団体が実施する活動崩落対策の進捗状況などのデータを収集した「既存の大規模盛土造成地の滑動崩落対策の進捗状況」を公表し、取り組みのスピードアップを目指す。
「大規模盛土造成地の滑動崩落対策」では国が地方公共団体に対し、滑動崩落防止対策に必要な予算の援助や、技術的助言などの支援を行う。
(画像は、国土交通省の報道発表資料より)
今回更新されたデータでは、全国1,742の地方自治体のうち、大規模盛土造成地の第一次スクリーニングの結果を公表しているのは、全体の8%に当たる139自治体。
大規模盛土造成地が存在しない旨を公表しているのは、2.6%の46自治体。大規模盛土造成地マップを公表しているのは、5.3%の93自治体だった。
一方で、大規模盛土造成地ごとの、危険の有無まで確認済みだったのは6自治体。全体の0.3%だった。
都道府県別の公表率をみると、東京都と鳥取県が100%。埼玉県が68.3%。その他の都道府県では、0%~7.4%。10%にも満たない状況となっている。
▼外部リンク
国土交通省の報道発表資料
https://www.mlit.go.jp/report/press/toshi06.html