三菱化学は、3月24日、大成建設と、発電する「有機薄膜太陽電池外壁ユニット」を開発、大成建設の技術センター内に建設中の「ZEB実証棟」へ導入し、実証試験を開始することを発表した。
大成建設では、経済産業省が提唱する、年間の消費エネルギーを限りなくゼロにする都市型ゼロエネルギービル(ZeroEnergy Building:ZEB)の実現へ向けた取り組みを加速させているという。
(画像はニュースリリースより)
都市においてはエネルギー負荷が比較的多い地域となるため、屋根面積を大きく使用した太陽光パネルによる発電量を十分確保することが難しいとされているのが現状だ。
さらに、建物の外壁対応型太陽光発電パネルにおいては、サイズや色、重量、建物の長寿命化に伴う機器更新が欠かせない、などの理由から今まで実用化されてこなかった。
しかし、快適性を前提とし、消費エネルギー量を削減、再生可能エネルギーを使用することで建物の省エネや災害時でも機能を維持できるシステム需要が、近年において高まってきているという。
三菱化学は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「有機系太陽電池実用化先導技術開発」における実証実験を進めてきた。
今回、両社で開発した「有機薄膜太陽電池外壁ユニット」は、意匠性の高さが持ち味で、多様な色の選定ができ、薄く、さらに建物のスパンや機器更新を容易にする発電外壁ユニットだ。
大成建設の優れたノウハウを建物外装の設計・施工に用いながら、三菱化学は今後もクリーンなエネルギーを供給していく。
▼外部リンク
三菱化学ニュースリリース
http://www.m-kagaku.co.jp/
大成建設ホームページ
http://www.taisei.co.jp/index.html