日立造船株式会社は、29日、同社の100%子会社で都市ごみ焼却プラントの設計、建設、保守などを手がけるHitachi Zosen Inova AG(スイス:以下、HZI社)が、英国で7件目となる「発電設備付都市ごみ焼却プラント」を、英国のごみ発電事業者であるSITA West London Ltd.(以下、事業者)より受注したことを発表した。
建設する施設はストーカ式焼却炉が2炉で、発電量約34,000kWは、一般家庭約5万世帯分の年間電力消費量を賄うことが可能だ。納期は、2016年6月となっている。
このプラント建設工事は、ロンドン西部地域の廃棄物処分当局にあたるWest London Waste Authorityが、英国南西部に位置するセバンサイド地域において、ごみ処理およびごみ発電プラントの建設・長期運営事業を事業者に委託したもので、HZI社が事業者より設計・調達・建設をフルターンキー契約で請け負った。
EUでは「埋立て規制に関する指令」により、2016年までに埋立て比率を1995年比で35%にすることとされている。しかし、英国では依然として約50%のごみが埋立て処理であり、今後も都市ごみ焼却プラントの建設が期待されている。
また、近年、発電設備付都市ごみ焼却プラントは、東欧や中国、東南アジア、インドなどにおいても発電と衛生処理の両面から需要が高まっている。
日立造船は、今年度、ミャンマー現地法人の設立や、ベトナム現地法人の拡充計画を決定するなど、海外展開を加速してきた。今後もHZI社など海外拠点との相乗効果や連携を強化し、益々高まる需要に応えていくとしている。
▼外部リンク
英国向け発電設備付都市ごみ焼却プラント建設工事を受注
http://www.hitachizosen.co.jp