横河電機株式会社(東京都武蔵野市)は、8日、子会社で海外制御事業を統括する、ヨコガワ・エレクトリック・インターナショナル(シンガポール)が、サウジアラビア海水淡水化公社(SWCC)が新設する給水パイプライン設備向け監視システムを受注したことを発表した。
これは、中国の大手エンジニアリング会社である、シノペック・サービス(SIPSC)から初めて受注したもの。
SWCCが給水パイプラインを新設するのは、サウジアラビア西部メディナ州の州都メディナ(人口110万人)と、その沿岸部に位置する工業都市ヤンブー間。
ヤンブーの海水淡水化プラントでつくられた上水を、ヤンブー、メディナおよびその周辺地域に給水するもので、給水量は日量70万9,000 立方メートル、総敷設距離は610km。SIPSCが手掛ける海外の給水パイプライン設備としては、最大規模となる。
今回、YOKOGAWAは、給水パイプラインを統合監視するSCADAソフトウエア「FAST/TOOLS(ファースト/ツールズ)」、ネットワークベース生産システム「STARDOMTM(スターダム)」、および計装設備の状態監視やオンライン診断を行う統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM」を納入。
合わせて、パイプラインからの漏水を検知するシステムや設備間を結ぶ遠隔通信システムも納入する。
これらの製品やそのエンジニアリング、据え付け、試運転を含む、プロジェクト全体の遂行は、ヨコガワ・エレクトリック・インターナショナルが行う。納入時期は2014年7月、稼働は2014年8月の予定。
YOKOGAWAは、今回の受注について、現地できめ細かに対応できるグローバルな体制や、中東の発電プラント・海水淡水化プラント等における豊富な実績、これらの実績に基づく高い技術提案力が評価されたためとみている。
中東や新興国においては水不足への対応が課題となっており、多くの海水淡水化プラントや、給水パイプラインの建設が計画されていることから、同社は、水インフラ市場における制御ビジネスの拡大を目指していく考えだ。
▼外部リンク
サウジアラビアの新設給水パイプライン設備向け監視システム受注
http://www.yokogawa.co.jp/cp/press/2013/
横河電機株式会社
http://www.yokogawa.co.jp/index.htm
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