東急不動産株式会社と鹿島建設株式会社は3月8日、両社の合同会社ノーヴェグランデが、東京都千代田区九段南に所在する九段会館および同敷地について、2018年3月国との間で合意書を締結し、定期借地による九段会館の一部保存・建替え事業に着手した、と発表した。
九段会館は、「軍人会館」の名称で1934年完成し、1953年に現在の名称になった歴史的建築物で、「帝冠様式」と呼ばれる城郭風の外観的特徴を備えている。
東日本大震災による被害のため、2011年4月廃業・閉鎖され、土地・建物は、一般財団法人日本遺族会より国に返還された。
2017年9月財務省関東財務局がに実施した一般競争入札により、東急不動産が落札し、2018年3月1日、合同会社ノーヴェグランデと契約を締結した。土地は70年の一般定期借地、3年間の契約金額は約67.4億円である。
九段会館は、敷地面積約8,800平方m、延床面積約68,000平方m、地下3階、高さ約74.9mの地上17階建の建物となる。
設計は鹿島・梓共同企業体、施工は鹿島建設株式会社が担う。
事業では、コンクリート造の建物に瓦葺きの勾配屋根を塔屋とパラペットに冠する「帝冠様式」の部分に、劣化したコンクリート部の補修と外壁のタイルの落下防止、および免震工法を適用し、保存する。
保存部分は、宴会場、カンファレンスセンター、シェアオフィス、店舗などとして使用する。新築の高層部分は、主にオフィスおよび店舗を予定しているとのこと。
竣工は、2022年7月の予定。
(画像はプレスリリースより)
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東急不動産株式会社のニュースリリース
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