高層建築物の木造化・木質化と、街を森にかえる環境木化都市
2018年2月8日、住友林業株式会社は、高さ350mの木造超高層建築物(以下、同建築物)を実現する「構想W350計画」(以下、同計画)をまとめたと発表した。
同計画は、高層建築物を木造化・木質化し、街を環境木化都市にすることを目指しており、未来技術へのロードマップとなる建築構法・環境配慮技術・使用部材や資源となる樹木などを開発して、木造建築物の可能性を広げるとのこと。
W350計画の概要
同建築物は、高さ350mの地上70階建てで、建築面積が6,500平方メートル、延床面積が455,000平方メートル(6,500平方メートル×70階)となる。
また、木材比率9割の木鋼ハイブリッドで、木材と鋼材を組み合わせた柱・梁の構造に鉄骨制振ブレース(筋かい)を配置するブレースチューブ構造であり、建物の一番外側は四周をぐるりと回るバルコニー状のデザインだ。
同計画では、木造建築物が街中に増え、森となっていく街づくりを構想し、木材需要を拡大するとともにCO2を炭素として固定する量も拡大し、間伐や再造林などの森林整備を推進して、森を健全な状態に維持し、CO2の吸収量を確保して、地球環境負荷の低減に寄与する。
さらに、高層建築物で活用する木材は、一定期間使用したのち一部を取り替えてメンテナンスを行い、使用していた木材は住宅用の柱・梁あるいは新たな木質建材などへ再加工・再利用して都市の中で循環させ、最終的な廃材はバイオマス発電の燃料として利用が可能とのこと。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
住友林業 ニュースリリース
http://sfc.jp/information/news/2018/2018-02-08.html