セメント工場において使用される粉砕機で、原料となるスラグを微粉砕
2018年01月12日、川崎重工業株式会社は、日鉄住金セメント株式会社(北海道室蘭市)に、環境へ配慮したスラグ用竪型CKミル(以下、同ミル)を納入したと発表した。
竪型CKミルは、セメント工場において、主原料(石灰石)と副原料(粘土やけい石、鉄原料)などを一緒に乾燥・粉砕する工程や、原料を焼成してできるクリンカを粉末状のセメントにする仕上粉砕の工程で使用される粉砕機だ。
今回納入した同ミルは、原料となるスラグの微粉砕を主目的としており、運転開始は2018年1月の予定。

スラグ用竪型CKミルの概要
同ミルの仕様は、テーブル軌道径が2,800mm、設備モータが2,100kW、ローラ数が3個で、粉砕能力が60t/hだ。
同社は、環境にやさしいセメント製造機へのニーズに対応するため、粉砕部のローラ形状や製品分級部を改善し、加圧機構を支えるスタンド部の材質を鋼板からコンクリートに改良することで、振動を大幅に低減するとともに、従来の粉砕機(チューブミル)に比べて電力消費量を約50%削減して大幅な省エネルギー化を実現している。
さらに、既存キルン設備の排熱を利用して燃料消費量を削減したため、CO2削減効果は年間約8,400tになる。
また、同ミルは、同社が設計および据付・運転技術指導を担当し、中国CONCHグループとの合弁会社である安徽海螺川崎節能設備製造有限公司が製造しており、高品質・高性能でありながら導入コストを削減した。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
川崎重工 ニュースリリース
http://www.khi.co.jp/news/detail/20180112_1.html