大阪商工信用金庫はこのたび9月19日をもって、本店を大阪府大阪市中央区松屋町から同区本町へ移転する。建築家・安藤忠雄氏プロデュースのもと建てられた新本店ビルは、本店営業部としての機能のほか「生きた建築ミュージアム」としての役割も果たすもので、移転日当日にはオープニングセレモニーが開催される予定となっている。
この大阪商工信用金庫新本店ビルは2015年12月に着工し、今年6月に竣工したもの。中央区本町2丁目2番8号に位置する鉄筋コンクリート構造地下1階・地上12階建てのビルで、延べ床面積は9,666.99平方メートル。「大阪の街を元気にしたい」という信金の想いに共感した安藤氏は今回、この新本店ビルの土地選定から建築に至るまで一貫したプロデュースを手掛けた。
新本店ビル建設地はもともと、建築家で1987年に亡くなった故・今井兼次氏の手によるレリーフ「糸車の幻想」とともに、戦後ビルの代表例の1つともされる東洋紡ビルが設置されていた土地にあたる。このレリーフは今井氏の代表作の1つであることから、今回信金では安藤氏による設計のもと、レリーフを大阪の歴史文化財として保存していく方針を決定した。
この点を含めた新本店ビルの設計は、2013年10月に大阪市より「生きた建築ミュージアム・大阪セレクション」として選定されており、旧ビルの建築とその時代の輝きを受け継ぎ、まちの歴史を踏まえた建て替え計画を推し進めるものであると評価されている。
信金では今後、リニューアルされた本店営業部を通じて顧客により良いサービスを提供するとともに、本店新築を契機として大阪の地域・経済発展にもさらなる貢献をはかりたい考えだ。
(画像はプレスリリースより)
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大阪商工信用金庫 プレスリリース(アットプレス)
https://www.atpress.ne.jp/news/137685