地震時のエネルギーを吸収し、建物の揺れを効率的に低減
2017年8月23日、JFEスチール株式会社(以下、JFEスチール)、JFEシビル株式会社(以下、JFEシビル)および株式会社ブリヂストン(以下、ブリヂストン)は、地震時のエネルギーを吸収し、建物の揺れを効率的に低減できる、新たな制振装置「間柱型粘弾性ダンパー」(以下、同ダンパー)を共同開発したと発表した。
同ダンパーは、2017年3月に、粘弾性ダンパーとしては初めて、一般財団法人日本建築センターから「評定」を取得した。なお、「評定」とは、第三者機関が建築基準法令やその他の技術基準などに照らして性能を評価するもの。
「間柱型粘弾性ダンパー」の概要
同ダンパーは、内鋼板と外鋼板の間に粘弾性体を接着した粘弾性パネルと、H形鋼を用いた上下支持部材で構成されており、構造物を構成する梁の間に設置する制振装置で、風揺れなどの微小な振動や、大地震などで建物が揺れて梁が変形する際に、地震時のエネルギーを吸収し、建物の揺れを低減する。
同ダンパーは、鉄骨造や鉄筋コンクリート造など、建物の構造種別に関わらず適用が可能だ。
また、同ダンパーの構造安全性と設計法の妥当性は、3社が共同で実施した各種実験によって検証されている。
なお、ブリヂストンが粘弾性体を使用したパネルを製造し、JFEスチールが上下支持部材を製造して、JFEシビルが組み立てと製品の販売を担当する。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
JFEスチール ニュースリリース
http://www.jfe-steel.co.jp/release/2017/08/170823.html