2017年8月21日、西松建設株式会社と株式会社パスコは、車両搭載型レーザ計測システム(Mobile Mapping System、以下、MMS)による盛土法面の出来形計測における精度検証と、3次元地形モデルの生成効率の評価を目的に適用試験を行い、その有効性を実証したと発表した。
道路工事完了検査時の出来形計測においては、ドローンを活用した空中写真測量や地上据置型のレーザ計測器による3次元地形のモデル化が活用されているが、草が伸びる法面では、植生に覆われる地形の3次元モデル化に課題が残っていた。
MMSでは、車両に搭載するレーザ計測器を昇降式にカスタマイズし、リフトアップさせて地面から3.6mの高さからレーザを照射することにより、計測法面に鋭角にレーザが照射できることから法肩および法尻の計測死角を最小化した。
MMSの適用試験は、茨城県内圏央道大生郷地区改良工事の盛土1150m区間で、ドローンを活用した空中写真測量の計測成果と比較した。
MMSでの計測成果(精度)は、出来形計測における要求精度±5cm以内に収まることを検証した。また、植生の隙間を通過し、地面まで到達できていることが確認でき、効率的な3次元地形モデルの生成にMMS計測が有効であることが確認できた。
また、現場での作業時間はドローンによる空中写真測量が約1時間半に対して,MMS計測は約40分と大幅に短縮でき、ドローンと比べて風等の天候に左右されず、安全性の高い計測手法であることも確認できた。
(画像はプレスリリースより)
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西松建設 ニュースリリース
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