耐震壁となるブロックに安価で高強度の鋳鉄を使用
2017年7月27日、株式会社大林組(以下、大林組)と日之出水道機器株式会社は、耐震補強壁工法3Q-Wallの一つとして、安価で高強度の鋳鉄製ブロックを用いた新しい工法を開発したと発表した。
3Q-Wallは、プレキャストブロックやFRP(繊維補強プラスチック)ブロックなどの材料を用い、小型で高強度のブロックで組んだ耐震補強壁を、既存の躯体と強固に接着させて建物を守る工法で、大林組が開発した。
なお、鉄筋コンクリートの耐震壁を設置する一般的な在来工法では、現場で鉄筋を組み、型枠を設置し、コンクリートを打設するため、騒音や振動が発生する問題があり、病院や生産設備が常時稼働している工場などでは、工事が困難だった。
鋳鉄製ブロックを用いた耐震補強壁の特長
鋳鉄製の強度はFRP製の2倍以上であるため、FRP製よりも薄い耐震壁で同等の補強耐力を得ることができる上に、鋳鉄製の材料費はFRP製の2分の1以下で、工事費を低減できる。
また、鋳鉄製ブロックを接着しながら積み上げるだけなので、建物を使いながら、在来工法のような鉄筋の加工や型枠の施工およびコンクリートポンプ車による振動や騒音が発生せず、在来工法の半分程度の工期で耐震補強壁を構築することができる。
(画像はプレスリリースより)
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