医薬品をターゲット、7月から稼働開始
2017年7月24日、日本通運株式会社は、成田空港から約5kmの自社物流センター内に、厳格な温度管理が可能な国際航空貨物の物流拠点として、冷凍・冷蔵施設「Narita Temperature Controlled HUB」(以下、同施設)を新設し、7月12日から営業を開始したと発表した。
同施設は、品質基準への厳格な対応が求められている医薬品をはじめ、化学品、電子材料などを中心に、GDPに準拠した温度・品質管理体制で、安全かつ高品質な温度管理輸送サービスを提供する。
なお、GDPとは、輸送・保管過程における医薬品の品質を確保することを目的とした基準で、EUでは法的規制となっている。
冷凍・冷蔵施設「Narita Temperature Controlled HUB」の特長
同施設は、床面積1,320平方メートルで、温度管理は、定温で15度~25度、冷蔵で2度~8度、冷凍でマイナス20度以下の3温度帯に対応し、温度を常時システム監視することで、バリデーション結果を提示し、設定温度条件から逸脱した場合には、システムによる警告発報で即時認識が可能だ。
なお、バリデーションとは、検査・分析の方法やその作業プロセスなどが適切であるか科学的に検証することだ。
また、品質を確保するために、非常用バックアップ電源を設置して、定温庫内でリーファーコンテナの給電が可能であり、防塵床、防虫、内壁静電防止仕様になっている。
さらに、施設内に監視カメラシステムを設置し、全室ICタグにより入退室を管理するなど、セキュリティを強化している。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日通 ニュースリリース
http://www.nittsu.co.jp/press/2017/20170724-1.html